スレート屋根の特徴と注意すべき劣化のサインなど
スレートは、国内で最も使用されている屋根材の一つであり、コロニアルやカラーベストとも呼ばれています。
薄型でシンプルなデザインと豊富なカラーバリエーションが特徴でどんな家にも合いやすく、重量も軽く安価であるため、新築時にも多くのハウスメーカーや工務店で採用されています。
スレートは大きく2種類に分けられます。1つはセメント系スレートであり、もう1つは天然スレートと呼ばれています。この記事では主にセメント系スレートに焦点を当てます。
セメント系スレートは、セメントと繊維質を混ぜて圧縮・成形した屋根材です。
屋根材メーカーによってはコロニアルやカラーベストと呼ばれることもありますが、基本的な特徴は同じです。
以前は石綿(アスベスト)が含まれており、耐久性に優れていましたが、2000年以降は石綿の使用制限規制が始まり、新たな問題が生じました。しかし、現在の
セメント系スレートは改良されており、安心して施工やメンテナンスができる屋根材となっています。
一方、天然スレートは化粧スレートとは異なり、天然石を加工・成形して施工する屋根材です。加工が必要で大量生産ができず、高い知識と技術が必要なため、一般的にはあまり使用されていません。
非常に優れた屋根材であるスレートですが、そのメリット、デメリットについて解説します。
化粧スレートが日本で広く普及した理由は、コストと重量です。スレートは工場で大量生産ができるため、比較的安価な屋根材として知られています。また、圧縮されているため非常に軽量であり、和瓦と比べて約1/3の重さとなります。軽量な屋根は耐震性の向上につながるため、多くの屋根に使用されてきました。
初期費用が安く施工もしやすいため、一般的に多くのお住いで使用されていますが、経年劣化による症状が多くあります。
例えばひび割れや欠け、そして塗装の色褪せなどです。
これらの症状を放置しておくと雨漏りの危険性も高くなりますし、メンテナンスする際に塗装だけでは済まず、カバー工法やなどの大きな工事を行うことになるかもしれません。
薄く板状に伸ばした屋根材であるスレート屋根はひびや割れが多く見つかる屋根材でもあります。
原因としては台風や強風の際に飛散物や、調査時の踏み割れということもあります。
微細な欠けや一部分の割れはすぐに雨漏りに繋がるようなものではありません。さスレート屋根は下の屋根材と上の屋根材の重なりが多く、上の屋根材が割れてしまってもあまり問題にならないケースが多いです。
だからといって放置してよいわけではありません。防水紙のおかげもあり、すぐの雨漏りには繋がりませんが、早急な対応は必要です。
またセメントを主成分とするため、スレート自体に防水性能はありません。そのため、塗料を塗り、その塗膜で防水しています。当然ですが、塗膜が劣化してしまうと屋根材自体に雨水が浸透し、著しく耐久性を下げることにも繋がり、要注意です。
特にカビや苔を発見した場合は、防水性のが劣化しているサインなので、早期に調査をご依頼ください。
スレート屋根のメンテナンス期間は約10年と言われており、10年以上前にメンテナンスが行われていない場合は注意が必要です。
メンテナンスが必要なサインとしては、棟板金が浮いていたり、棟板金を留める釘が抜けている、屋根の色褪せや色むら、カビや苔、藻の発生、スレートのズレや浮きなどがあります。これらの症状が見られる場合は、早めにメンテナンスを依頼する必要があります。
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