豊田市で知る、日本の伝統的な瓦の種類と形状について
豊田市でも日本の屋根材として古くから使用されてきた瓦には、さまざまな種類と形状があります。
この記事では、瓦の特徴について解説します。
瓦は屋根材として昔から使用されており、形状や材質によってさまざまな種類があります。代表的な瓦の種類をご紹介します。
まず、粘土瓦は粘土質の土を成型し、高温で焼き上げて作られます。日本の風土に適しており、耐久性や遮音性に優れています。ただし、重量があり耐震性が低いため、お住い全体に負荷がかかることがあります。
粘土瓦には釉薬瓦と無釉薬瓦の2タイプがあります。
釉薬瓦は粘土を成形した後にガラス質の釉薬を塗布して作られ、色や艶を変化させることができます。耐水性に優れ、色あせもしにくいため、美しさを長く楽しむことができます。
耐用年数は約60年とされており、メンテナンスはほとんど不要ですが、漆喰部分や防水シートの点検とメンテナンスがお勧めです。
無釉薬瓦は、釉薬を使用せずに焼き上げられる和瓦の一種です。
いぶし瓦や素焼き瓦、練込瓦、窯変瓦などが無釉薬瓦に分類されます。いぶし瓦は粘土を瓦の形に成形した後、釉薬をかけずに窯で焼き上げられます。
無釉薬瓦は一般的にJ形の形状が多く、お城や社寺、和風の住宅の屋根によく使用されます。
しかし、経年劣化により炭素膜が剥がれ落ちたり、水が浸透しやすくなったりすることがあります。地域によっては塩害や凍害の問題も発生するため、適切なメンテナンスが必要です。
また、軒瓦の種類もさまざまです。万十軒は軒先に丸い形が目立つ瓦で、最も一般的に使用されています。
京花軒や花剣軒は万十軒をベースに柄が入っており、和風のイメージが強くなります。
一文字軒は高級品で、軒先が一直線に見えるデザインですが、施工費がかかります。
ストレート軒は一文字軒のデザインを保ちつつ、簡易施工品として施工されます。さらに、ウエーブ軒やホーム軒などの和洋折衷デザインもあります。
J形瓦は、日本瓦の一種であり、その大きさはJIS規格で明確に定められています。
一般的な戸建ての場合、縦30.5㎝、横30.5㎝のJ形瓦が使用されています。J形瓦の大きさはさまざまであり、1坪(3.3㎡)に使われる枚数によって呼び方が変わります。
たとえば、縦30.5㎝、横30.5㎝の標準的な和瓦の場合、1坪(3.3㎡)に53枚使われるため、「53枚版」と呼ばれます。
J形瓦は形状が一緒ならばサイズも一緒であり、他の家の屋根で使われていた瓦を他の家に持っていって流用することも可能です。
F形瓦はフランスから輸入されたもので、元々は長方形の形状をしていました。
しかし、現在国内で流通しているF形瓦は、日本独自の進化を遂げており、正方形に近い形をしています。
F形瓦の名前の由来は、フランス語の「French」ではなく、「Flat」の「F」であり、その名前が示す通り、平らな形状が特徴です。
F形瓦は、屋根の防災瓦としての機能を備えているものが多く、側面の雨仕舞などに各社の工夫が見られます。ただし、各社での防災機能やロック機能は異なるため、他の形状の瓦との互換性は低いと言えます。そのため、F形瓦を他の形状の瓦と差し替えることは難しいとされています。
S形瓦はスペイン発祥の瓦で、オレンジや赤色ともとれる色合いが特徴です。
この瓦は非常に変わった形状をしており、頭文字のSをとってS形瓦と呼ばれています。しかし、実はこのS形瓦の形は日本で考案されたものです。一部の部分では湾曲が強く、正面から見るとS字型に近い形をしています。この瓦は洋風の屋根によく似合い、赤土色をはじめとした温かみのある色合いが特徴です。
瓦は日本の伝統的な建築材料であり、その美しさと耐久性から今でも多くの人々に愛されています。
ぜひこの記事を参考にして、自宅の屋根にぴったりの瓦を選んでみてください。
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